連結器(れんけつき、Coupler)は、鉄道車両で編成を組成する際、車両同士を結合し、牽引時の引張力・推進時の圧縮力を伝達する装置である。
連結器の機能 [編集]
連結器に要求される機能は、おおよそ次の通りである。
引張力の伝達・連結の確実さ - 機関車が先頭で多数の客車が続くモデルで考えると、機関車の引張力を順次後の客車に伝達することが基本的な機能である。このとき、機関車と次の客車の間に最大の引張力がかかり、上り勾配、加速中にはさらに大きな力がかかるのでこれに耐えねばならない。また車両が絶対離れないように連結することが必要で、例えば上り勾配で連結が切れると、後の客車は自重で後退し大事故の危険がある。従って充分な強度を持つだけでなく、一部の部品が壊れても連結自体は外れないようなものが望ましい。
容易に連結・解放できる - 車両をつなぐときには、なるべく容易に、かつ確実に連結できなくてはならない。逆に連結をはずすときにも、同様に容易かつ確実であることが必要である。
推進力・衝撃を受ける - 下り勾配、減速中、また上記と逆に機関車が最後尾で多数の客車を押す形では推進(圧縮)する力を受けねばならない。その他に車両の連結の際や運転中に生ずる衝撃による前後動を吸収したり[1]、さらに車体が押されて持ち上がったりしないようにする必要もあるが、このために緩衝装置が設けられる。
左右・上下方向の動きに追随 - 列車が曲線、ポイントなどを通過する際には、前後の車両が互いに各方向に傾き、また上下動や荷重による車体の沈み具合によって高さが食い違うので、これらに追随する必要もある。
リンク式連結器 [編集]
概要 [編集]
連結にリンク(鎖)機構を使用する連結器全般を指す。リンク式にはリンクの固定方法によって、ねじ式、ピン・リンク式など幾つかの方式が存在する。
上記の通り、引張力を伝達することが最も基本的な機能であるから、車両にフックを設けて、間を鎖で繋ぐのは自然な発想である。しかし実際にはそれでは減速時などに車両同士が衝突したり、運転中に前後動することになるため、通常なんらかの相互に押し合う装置(緩衝器)を設けて接近を抑えることになる。
構造が単純であるため、黎明期より使用されてきたが、列車の牽引定数が連結器に使用されるリンクの材質や強度に依存するため、特に貨物列車を長大編成化することが困難となり、輸送力のネックとなるという問題を抱えている。また作業時にリンクを持ち上げることになるが、かなり重量のあるもので(日本の場合20kg程度)作業員の負担になる。
日本をはじめ、アメリカや現在のロシアを中心とする東欧圏、それにそれらの技術的影響下にあった中国などでは、原則的に自動連結器(後述)に置き換えられており、これらの国々では軽便鉄道などの輸送単位の小さい鉄道の一部でのみ用いられている。
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